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コン・チャンチェイの目線の最近のブログ記事

4月は乾季の最高潮、暑い日の続くカンボジア。(でも今年の気候はちょっとヘンです。)

2009年の初めに村から我が家にやってきた、クメール犬のラティ(本名:ラテライト)もたった2か月の間にむくむくと大きくなり、果ては熊くらいになるのでは?とみんなが危惧していたのですが、ここ一月は成長が止まり、飼い主同様、どちらかというと小型に落ち着きました。

カンボジア社会では犬は嫌われ者。(その理由:カンボジア伝統の高床式の家屋では、人間様と猫が家の上に上がり、犬は家の下で生きる生き物だから)という定説がささやかれ、はじめのうちはJASAオフィスの中でその地位を認めてもらえないのではないか、という私の心配をよそに、事務所の真ん中の柱の下、砂岩の彫刻の横を自分の定位置として、毎日みんなの仕事の様子を見守っているふりをしています。(ホントは一番涼しいクーラーの風の通り道で昼寝をしてるだけ)

 

さて、そんなラティくんが最近抱える大問題。

それは、はげ。

それなりに、きりっとした男前だったはずなのに、一番大事な額の左側がはげちゃいました。

090331.jpg

                          はげちゃった・・・。

このはげ、原因がわからず。ただ本人もかゆいようで、自分で掻いては血が出て、さらにはげるという負のサイクルを繰り返していました。

原因はダニか、皮膚病かと心配し、周囲からも「どうしたの?」といわれ、そろそろ病院に連れて行かないとだめかな~、と思っていた今朝ほど。

遺跡修復専門家の一人であるプロスさんから衝撃の事実が告げられました。

 

「あ~、ラティ。はげてるね。さては、こいつココナッツをたくさん食べたな?」

カンボジアでは、南の島のイメージによく出てくるココナッツが年がら年じゅうじゃんじゃん成ります。そして、みんなそれを日常的に飲むのですが、飲み終わったココナッツの殻を割ると、中には薄い白い身がついていて、そこをスプーンですくって食べると、こんにゃくゼリーのような触感でほんのり甘く、暑い日には特においしいのです。

わがJASA事務所が誇る広大な庭には、ココナッツの木が何本もあり、いい頃合いを見計らって庭師さんが実を収穫し、オフィスのハウスキーパーさんたち、カンボジア人のスタッフがおいしいジュースを味わいます(私もよくいただいてます)。そして、いつも庭師さんのまわりをちょろちょろしていたラティも、その内側の身の部分を、ご相伴にあずかっていたのです。

 

090331-2.JPG                   はげラッティの主原因:ココナッツの実(オフィス庭にて)

「ココナッツを食べると犬はこういうふうにはげちゃうんだよ。お前はココナッツの食べすぎだな」 と言い残し、仕事に向かったプロスさん。

 

犬はあくまでペットではなく、番犬。という考えが根強いカンボジアで、犬を家族の一員として歴代3匹も育ててきたプロスさんは私の先輩です。そして、彼がいう「ココナッツはげ」説には、なんとも言えぬ説得力が。

でも、変な病気じゃなくて、よかった!けど、日本人には絶対思いつかない、ある意味「奇病」。

 

自分に新たな変化が起こると、それに応えるようにまた違った顔を見せてくれるカンボジア。ラティくんとの暮らしも、今まで知らなかった新しいことをたくさん教えてくれます。(たとえば、カンボジア人に「犬のようなやつ」というと最大の侮辱の言葉になる。とか)そして、遺伝子の問題なのか、日本の犬の常識が通用しないクメール犬(たとえば、犬に鶏の骨は禁物。といわれていますが、ラティは跡形もなく食べて、けろっとしています)の生態も、犬としての本来の姿を感じさせてくれて勉強になります。笑

 

犬との暮らしを通して発見するカンボジアライフ。新たなテーマができそうです。

 

 

みなさん,こんにちは。コン・チャンチェイこと,吉川 舞です。

かねてよりご愛読頂いているコン・チャンチェイ通信は、

今後こちらのブログにて皆さまにお届けしたいと考えております。

 

それでは、2009年最初のコン・チャンチェイ通信です。

今年もはや2月。年の初めには寒かったカンボジアも,すでに太陽がぎらぎら。

さて私事ですが,2009年明けて8日目,24回目の誕生日を迎えました。
そんな記念すべき日に,私は早朝から先輩スタッフと共に修復用の「ラテライト」という石材の採石場へと向かいました。
当初5時間を予定していた石材チェックの旅は,
悪路と迷子という二重苦に見舞われて10時間を超える特大旅行となりました。

無事に帰って来られて本当によかった。

 

24歳の幕開けに相応しい?大冒険の夜に,

仲間達がサプライズ誕生日パーティを開いてくれました。
何も知らされぬまま,向かったレストランで待っていたのは,
水上に浮かんだテーブルでのディナーと,1匹の子犬でした。

 

かくして我が家に突如として現れた100%クメール犬(つまり純・雑種)の

「ラテライト」君。
その日の大冒険と,赤茶色のボディにちなんだ,アメリカ人スタッフのロバートさんによる命名。でも,長いので普段は「ラティ」と呼ばれています。


カンボジアに来てからの私は,人生で初めての一人暮らし。
日本から同世代の先輩たちがよく訪れ,宿舎なので他のメンバーも住んでいる。
それでも,やっぱり一人で過ごす時間をもてあますこともありました。

そんな日々の中で,村でも町中でもふらふらしている犬を見るたびに,
「犬が一匹いればなぁ~。いいなぁ~。」とつぶやいていました。

そして,そのつぶやきを拾った先輩たちが,私に同居犬というプレゼントをくれたのです。


うちに来たときには,生後2ヶ月を迎えたばかりで,まだほよほよの子犬でした。
100%ピュアクメール犬にしては可愛い顔をしていて,
8匹兄弟の中では一番美形だったそうです。

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                  遊び疲れてぐったりの図

現在は,見る間にむくむくと大きくなり,体重は5㎏超え,

広大な事務所の庭を縦横無尽に走り回っています。
拳大のカエルが飛び出したり,カブトムシや鳥の巣・ココナッツの実が落ちてきたりするこの庭は,彼にとってはまさに巨大なおもちゃ箱。
さらに,大好きな庭師さんや警備員のおじさんが常にいる環境で,
一日中ぐったりするまで遊び回っています。

事務所では英語とクメール語と日本語が飛び交います。
いつかラティはバイウリンガルならぬ,バイリンガルへ成長する。
そして,ゆくゆくは修復現場の看板犬に...という密かな野望も。


そんなラティの最近の趣味は,サンダルを集めること。
家中の靴という靴を集めて,その上に寝そべってさらに靴を噛むというのが
至福のときのようです。

そしてもう一つ,
屋根の上とかベランダとか,高いところから下の世界を見回すこと。
最初の頃は危ない!と,ラティが高所へ上るたびに捕まえていましたが,
放っておいても落ちないということがわかった最近は自由にさせています。

ベランダの突端に座って世界を見回す凛々しい横顔は,その時だけ大人びて見えます。

どうして高いところが好きなのか?


その謎の答えはきっと,彼の出身地にあります。
彼が生まれたのは,コンポンプロックと呼ばれる村。
東南アジア最大の湖であるトンレサップ湖上にある,水上村落です。

トンレサップ湖の水位の変化に合わせて
10mを超える超高床の家屋を造り,雨期には水の上で暮らす村。

 

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                                            水に浮かぶ超高床家屋 

ラティがベランダから周りを見る時,彼には故郷の風景が見えているのでは...?


次回は,カンボジアの水上村落のひとつ、コンポンプロックについてご紹介します。