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3月29日(火)

バイヨン中学校で、カンボジアの考古学者イム・ソクリティによる特別授業が行われました。

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テーマは「アンコール地域-歴史、文化、文化財ー」。
先史時代からアンコール時代に至るまでのこの地域の歴史を、実際に彼が行った発掘調査をもとに解説してくださいました。

まず、なぜ当時の王は都としてアンコールの地を選び、約600年間も遷都せずに続いたのでしょうか・・・?
その理由は、インドのヒマラヤと聖なるガンジス河をはじめとする4つの川に類似した地形を有していたから、という説明にはじまり・・・・、


160329_02.JPGバイヨン中学校にも近い西バライの池底からの発掘では、紀元前2000年前後に埋葬された人骨が見つかったことをはじめ、様々な場所での発掘調査の紹介をしていただきました。

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自分たちが住む地域に、4000年も前に住んでいた人がいたことを初めて知り、生徒たちはかなり驚いている様子。

160329_07.JPGアンコール・トム内での発掘調査では、碁盤の目状に区切られた敷地に整然と並ぶ家々の様子と、当時の王宮と家来の居住形態がわかりました。今は密林に覆われている場所です。

160329_08.JPGさらに、アンコール期に世界各国から人々が訪れていたことがわかる碑文、墨書などの紹介、そして、メール山を中心とした当時の宇宙観と遺跡の配置の関係など、
ソクリティ氏のこれまでの調査を踏まえ、多岐にわたる知識を披露していただきました。

160329_06.JPGこちらの碑文では、ところどころ現在のクメール文字に共通する文字があり、生徒たちも当時の時代に少し親しみを感じたようです。真ん中あたりに「モイ モイ(数字の11)」の字もありますよ!(笑)

実際に現場に立ち会った専門家のみが語ることができる、臨場感いっぱいの講義は、大人が聞いても興味深い、貴重な内容でした。

ソクリティ先生、ありがとうございました!

(陽)





前回のブログの続きです。

アンコール・トムのお濠で生きものを採取した後は、生徒全員、バイヨン中学校へ戻り、グループに分かれて採れた生き物の観察会を行いました。

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まずは、一匹一匹の生物の特徴を観察します。

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そして、大きさも計っていきます。
ヒルなど、触るとすぐに伸びたり縮んだりする生きものにたいそう手こずっている班もありましたが、皆、几帳面に計っていました。

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その後、模造紙に捕まえた生き物のスケッチを描き、特徴や体長を記入していきます。
まずは各班に1人ずつついている3年生がお手本を見せることによって、スムーズに進めることができていました。さすが先輩たちですね!

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昨年の生徒たちも驚くほど絵が上手でしたが、今年の生徒もなかなかです。魚をよ~く観察して、斜め上から見たスケッチを描く子もいました。

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あっという間にこのような絵が描けました。素晴らしいですね!

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各班で、魚の特徴などについて議論する姿も見られました。皆、真剣です。

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仕上げまであと一歩!何人も同時に描き込んでいきます。

4つの班、それぞれ模造紙1枚にまとめ終わったら、
各班で特徴的な生きもの3種類について選び、発表を行いました。

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カンボジアの普段の授業では、このように自分で調べるような授業はありませんし、ましてやみんなの前でそれを発表する機会もありません。
皆、少々緊張気味で、誰が発表するかが決まらない班もありましたが、無事に終了。

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発表班以外の生徒たちも真剣に聞いていました。

生徒たちは、生きもの採取>>観察>>スケッチ>>発表を行うことによって、バイヨン中学校周辺の身近な環境やそこで生息する生きものについて、より詳しく知ることができたようです。
今後は、これらの生物が住みやすい環境を皆で積極的に守っていきたいですね。

(陽)
この活動は、三井物産環境基金2014年度活動助成を受諾し、(一財)国際開発センター(IDCJ)とJSTが共同で行っている"「アンコールの水環境」再生プロジェクト"です。





3月2日(水)
バイヨン中学校2年生を対象に行っている魚の授業の一環として、皆で近くの川へ行き、川の生き物を採取して観察する授業を行いました。

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朝8時。前日決めた4つのグループに分かれて整列する生徒たち。

今年の実習場所は、アンコール・トムの北西部のお濠です。
ここは観光客は全く来ない場所で、岸辺ではたくさんの牛たちがのどかに草を食んでいます。
そして、夕方になると地元住民が夕食のおかずの魚を獲りに来るような場所です。
もちろん、地元の子供たちの恰好の遊び場にもなっており、バイヨン中学校の生徒たちの中にも、ここで魚を獲ったり遊んだことがある生徒がたくさんいるのではないでしょうか?

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川に着くと、生徒たちはグループごとに散らばり、思い思いの道具で、川の生き物を採取しはじめました。

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木の陰にいる魚を捕まえようとザルですくう生徒たち。

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皆、慣れたものです。女の子たちも上手に網を扱っていました。

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採取した生き物はバケツに入れますが、珍しい魚が獲れたときにはこのように小さな水槽に入れて観察します。観察している子はとっても嬉しそうですが、どんな魚が獲れたのでしょうか。。。

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大きな魚や貝も獲れました。

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川には住民が使っている木の"いかだ"らしきものもあり、さっそくそれに乗って魚を獲りはじめる生徒もいましたが、皆、ザボンと川に入って全身濡れるのも全く構わず、存分に楽しみながら、思い思いの方法で水辺の生き物を採っていました。

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約1時間の採取が終わった後は、ゴミ拾い。
あっという間にゴミ袋の山ができました。
水辺に落ちているごみを拾うことによって、生徒たちも、自分たちの村の環境がいかにゴミで汚染されているかが実感できたことでしょう。
きれいな水辺を皆で守っていきたいですね。

さあ、この後は、学校に戻り、採取した生物の観察会です。どんな生き物が採取できたのでしょうか・・・。

(陽)
この活動は、三井物産環境基金2014年度活動助成を受諾し、(一財)国際開発センター(IDCJ)とJSTが共同で行っている"「アンコールの水環境」再生プロジェクト"です。

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実際の川へ行き、魚を獲り、観察を行う「水辺の実習」を翌日に控えた3月1日。

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実習に参加するバイヨン中学校2年生の1クラスの生徒は、展示室に集まり、事前準備を行うことになりました。

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まず、行程の説明、そして川で使用する投網の網やザル、籠などの道具の説明を、指導にあたる3年生の代表5人が行いました。
そして班分けです。今年は4つのグループに分かれることになりました。

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こちらは、展示室に貼ってある昨年の「水辺の実習」の様子です。

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昨年の生徒たちが描いたものです。
水辺で獲った魚は、このようにスケッチをし、特徴を書きこんでいくことになります。


果たして、今年の生徒も時間内にまとめることができるでしょうか・・・・?

(陽)
この活動は、三井物産環境基金2014年度活動助成を受諾し、(一財)国際開発センター(IDCJ)とJSTが共同で行っている"「アンコールの水環境」再生プロジェクト"です。

バイヨン中学校で昨年から行っている「アンコールの水環境 再生プロジェクト」。
このプロジェクトをJSTと共同で進めている国際開発センター(IDCJ)の岩崎さんが先日来訪されました。
そして、バイヨン中学校2年生へ向けて、「オーストラリアについて」の特別授業をしてくださいましたのでご紹介します。

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岩崎さんは10か月間、オーストラリアの西海岸にあるパースに滞在されていたことがあるとのことで、オーストラリアの基本情報(国旗、州、気候、動物、国の広さ)などについて、わかりやすく説明してくださいました。

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実は、昨年、ハワイの中学生がバイヨン中学校を訪れた際、バイヨン中学校の生徒たちは、世界地図の中でハワイはどこにあるかはもちろん、ハワイという島のことを誰も知らないということがわかったので、岩崎さんにはぜひ、世界のどの国についてでもよいのでレクチュアーを、とお願いしました。

日本のようにテレビもインターネットも図書館も身の回りにないバイヨン中学校の生徒たちが、世界を身近に感じる機会はそう多くはありません。
その貴重な機会を提供してくださった岩崎さん、ありがとうございました!

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岩崎さんの説明を聞く、生徒たちの真剣な眼差しがとっても印象的ですね。
入ってくる情報が限られているからこその真剣さ。
まるで坂本龍馬や勝海舟の時代か!と時々錯覚してしまうほどの状況が、現在のバイヨン中学校、ひいてはカンボジアの農村地域の学校の現実です。

さて、岩崎さんのレクチュアーからひとつクイズです。

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オーストラリアのエンブレムにデザインされている2匹の動物。
皆さんはこの動物は何かわかりますか?

答えは、カンガルー(左)とエミュー(右)だそうです。
なぜこの動物が選ばれたのかというと・・・、
They only go forward, never backward.「後ろに進むことができないから」。
つまり、「オーストラリアは前進あるのみ!」ということだそうです。

バイヨン中学校の生徒たちも、これらの動物のように、前進あるのみ!!
ですね(笑)

(陽)