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「私たち結婚します!だから式に出てもらえる?」 

 

と突然電話を受けたのは、2週間前。よく知っているNGOの、一回だけ会ったことのあるカンボジア人スタッフからのものでした。

せっかくの機会だから、ちょうどシェムリアップに滞在している後輩と先輩も誘って、女3人で結婚式に出よう!ということに。

 

というわけで、今日はカンボジアの結婚式模様についてお届けします。

 

カンボジアの結婚式に「ジミ婚」の3文字はありません。できるだけ派手に、盛大に、たくさんの人に参加してもらう、というのがカンボジアの流儀。たくさんの人が来ればそれだけ、祝福されているという証になるのです。ですから、こと結婚式に関しては、友達の友達は友達、知り合いの知り合いは知り合いというようにどんどんと「お誘いの輪」が広がっていきます。私たちの場合も新郎を知っているのは私だけ、他の二人は会ったこともない、名前も知らない人の結婚式に出るという状況です。そしてそれでもOKなのです。

 

結婚式といっても、私たちが参加しているのは、日本でいえば披露宴にあたるもの。結婚式自体は2日間ほどにわたり、数々の儀式が執り行われます。。そしてそのあとに、「ニャム カー」とか「シーカー」呼ばれる披露宴が行われます。クメール語でニャムとシーはどちらも「食べる」という意味。それが転じて「パーティーに行く」というような意味ももつようになったのですが、その名の通り、カンボジアのパーティはひたすら食べて飲みます。それは女性たちがぴったりドレスで着飾った披露宴も例外ではありません。

 

カンボジア式ハデ婚においては、新郎新婦のみならず、それに参加する女性たちも、ここぞとばかりにあでやかさを競います。「結婚式に2度同じ衣装を着ていくなんて恥ずかしい!」これはすでに都市の女性たちの常識と化しており、衣装もメイクもばっちりにして、勝負の舞台へと赴くのです。結婚式の集中する乾季には、衣装代の出費に嘆く女性たちのため息が。それでも新しい式に誘われれば、気合いを入れざるを得ないのが女ごころというものなのです。

 

そして今回、私たち女3人組も、クメール女性の心意気に染まるべく、徹底的にやってみることに!一人だったらちょっと恥ずかしくってできないけれど、3人いれば怖いものなし。ということで・・・

 

まずはメイクから。夕方から開催される式に合わせ、午後3時から事務所を抜けだし美容院入り。私の友人の美容師さんに「ヘアアレンジとメイクを、クメール風で!」とお願いし、準備スタート。美容師の彼女も二ヤリと笑ってやる気満々です。

092027-2.jpgのサムネール画像

 

メイクも髪型も「ど」派手が基本。一人1時間、計3時間のたゆまぬ努力の末、こんな芸術作品が誕生しました。顔の原型が分からないくらい重ねられたそのメイクはすでにアートの領域です。メイクが終わった私を見て、周囲の見物人たちから(市場の中にある美容院なので、市場の人々が入れ替わり立ち替わりおかしな外人を見に来ていました。)「カンボジア人に見えるよ。しゃべらなければわからないな。」とお墨付きを。ややオカマさん風に見えるという事実は見てみないふりをしました。

 

092027-1.jpg

メイクを終え、衣装に着替えたら、さあ本番。おめでたい式に参列です。クメール風だけどちょっと違う、怪しい女の3人組の侵入に会場の視線が一気に集中。こんなに人に見つめられる経験はこれから先、ないだろうなと思いつつ、案内されるがままにテーブルへ。

 

テーブルごとに人数が揃うとお料理が運ばれてきます。たくさんの人々が入れ替わり立ち替わりご飯を食べて乾杯をしては帰っていく様子は、日本の結婚式にはぜったいにない光景。中には関係があるとは思えないような外国人(私たちもだけど)まで混じっているから不思議です。

 

結婚にまつわる各種儀式は通常お嫁さんの家で行われ、昔は披露宴も自宅で、かつお料理はそれぞれの参加者が持ち寄って行っていたそうです。でも、現在は特別な儀式以外は街のレストランで行われることも多くなりました。そして、これでもか!というほど回を重ねるお色直しの中には、クメールの伝統的な衣裳に混じって、ウェディングドレスも。そしてクメールの伝統的な料理の後には、ウェディングケーキが登場し、ケーキカットが行われました。

でも、これはここ10年くらいの間に主に新婦さんのリクエストによって出てきたシーンとのこと。若くても保守的な男性陣にはいまだ抵抗感があるようです。

それでも伝統衣装に身を包み、かわいらしい奥さんをもらって笑みが止まらないといった様子の友人をみて、新たな始まりに伴う高揚した気持ちを分けてもらいました。

二人の末永い幸せを祈りつつ、ハート型のボックスにご祝儀を入れ、会場を後にしました。

 

その後は、事業メンバーが黙々と作業をする事務所に乱入し、疲れ果てた皆さんに驚きと爆笑を提供、さらに写真館に行って、この日の記憶を具現化すべく写真に収めてもらい、知り合いの知り合いの結婚式にかこつけて、クメールの非日常を思いっきり満喫する一日となりました。

090227-5.jpg 末永く、お幸せに・・・☆

 

 

 

 

 

 

マクロビオティックをベースにした料理教室、素材にこだわった焼き菓子の販売などを手がけているナチュラルフード・コーディネーター、宍倉淳子さんのお菓子の本「ACOTの焼き菓子」が手元に届きました。 090219.jpg淳子さんは、野菜と魚中心のヘルシーなカンボジア料理に関心をもたれ、おととし11月にカンボジアにいらしたときに、Café Moi Moiのスタッフからカンボジア料理を習ったり、アンコール・クラウ村でハーブを中心とした自家野菜をつくっているお宅を一緒に訪ねて回ったりしたことがきっかけで交流がはじまりました。

 

宍倉淳子さんのホームページ→http://enlacocinajp.com/

 

カンボジア料理についてメールでやり取りする他、私が日本に帰るたびに、千駄木にある「よかしこや今風庵」で淳子さんの手料理を堪能させていただいています。

「よかしこや今風庵」のお料理は、旬の野菜や穀類のおいしさをシンプルに、そして最大限に引き出したものばかりで、私はそのおいしさに完全にはまってしまったひとりです。何よりも、一品一品に作り手の温かみが伝わってくるところが魅力的なのです!

(みなさん、ぜひお試しあれ!)

 

「よかしこや今風庵」のURLhttp://www.comfoo.co.jp/

 

そして、この淳子さんのお菓子の本をシェムリアップのCafé Moi Moiまで届けてくださったのが、昨年10月にやはり千駄木の近くで、カンボジアスタイルのカフェ「café 2Lotus」をオープンされたばかりのmanaさん。今日から5日間、シェムリアップに滞在され、カンボジア料理レシピやカンボジア雑貨を仕入れるそうです。Café Moi Moiにも通ってくださる予定。

 

café 2Lotus」のURLhttp://2lotus.com/

 

次回日本に帰国したら、淳子さんの「よかしこや今風庵」だけでなく、manaさんの「café 2Lotus」にもぜひ寄りたいと思っています。

 

カンボジアにいながら、こんなに素敵な方々との出会いがあることに感謝!の毎日です。

 

(よ)

 

カンボジアのほぼ中央に横たわる、東南アジア最大の湖・トンレサップ。

雨期と乾期で3倍にも大きさを変え、湖が膨張する勢いで大河が逆流する現象まで起きる大湖。

一番小さいときで琵琶湖の3倍。大きいときには琵琶湖の10倍といわれるその湖は、

古代から現代まで、様々な生き物の生を支えてきました。

 その中にはもちろん、クメール王朝を築いた1000年前の人々も、

今カンボジアの国で生きる私たちも含まれています。

 

我が家に来て1ヶ月が経とうとするクメール犬・ラティの生まれた村・コンポンプロックは、

このトンレサップ湖上にあります。

9世紀に建立されたアンコール地域で最も古いロリュオス遺跡群の南を走るロリュオス川を辿り、

小舟に乗ってトンレサップ湖上に出ると、そこには浸水林が広がっています。

その浸水林を縫うように舟を走らせて、最初に着く村がコンポンプロック。

 

ジャングルクルーズと呼ぶにふさわしい船旅の終着点には、

「水の上に建つ村」が待ちかまえているのです。

水の中から天に向かって伸びる無数の細い竹竿。

あるものには魚を捕るための網がかかり、あるものの上には家が建っている。

船上家屋のように水の上に浮かんでいるのではなく、

水の上に家が「建っている」のです。

20090209-1.jpg 

10m近い超高床を持つ、この地域の家々は、一番上が居住ゾーン。

その居住ゾーンの下には中二階が設けられており、船着き場や漁具置き場、台所などの機能を持っ

ています。

主な交通手段は舟。小型のモーター付きボートやさらに小さな手こぎの舟が行き交います。

10歳に満たないような小さな子供たちも実に器用に舟を操り、買い出しや登下校をしています。

陸上でいうところの、自転車やバイクの感覚。操れて当たり前。

 

村の中で唯一水に浸からないのは、お寺とそこから村の中央を走る一本の道だけ。

乾期の間は道として利用されているものの、水位が上がれば道はその先を失い、

まさに陸の孤島になります。水揚げした小えびを日干しにしたり、舟の修繕をしたりと

すでに道ではなく、広場と化しています。

20090209-2.jpgのサムネール画像

道の両側に一列に並んで建つ家々は、道からさらに5mほど梯子を登り、ようやく母屋に至ります。

家の中から裏を見れば、「湖水地方」という言葉がぴったりの、楽園のような風景。

その中で、子供たちが水浴びをしていたり、手こぎの舟が穏やかに横切ったり。

 

村から湖に向かってさらに舟を進めると、両手には広大な浸水林が広がります。

そこはカンボジアというより、アマゾンの熱帯林やマングローブ林のよう。

林の中に船を舫ってしばらく浸水林と呼吸を合わせる。

たった数分のその瞬間にも、カンボジアの大地のリズムと豊かさが体にしみこんでくるようです。

20090209-3.jpg 

水が上がったら上がったように、水が引いたら引いたように暮らすコンポンプロックの生活は、

豊かな自然の掌の上で暮らす、という人間の本来の姿を思い出させてくれます。

 そして同時に、周囲の自然をよく観察し、その環境に合わせて自分たちの文化を創り出していく

人間の適応能力と創造性にはほとほと関心します。

 

 

小舟が行きかうコンポンプロックの風景の向こうには、

人間のしなやかさと置かれた環境と付き合っていくためにたゆまぬ努力がありました。

20090209-4.jpg 

 

コンポンプロックへの行き方は、「JSTオリジナルツアー」ブログにて紹介します!

 

みなさん,こんにちは。コン・チャンチェイこと,吉川 舞です。

かねてよりご愛読頂いているコン・チャンチェイ通信は、

今後こちらのブログにて皆さまにお届けしたいと考えております。

 

それでは、2009年最初のコン・チャンチェイ通信です。

今年もはや2月。年の初めには寒かったカンボジアも,すでに太陽がぎらぎら。

さて私事ですが,2009年明けて8日目,24回目の誕生日を迎えました。
そんな記念すべき日に,私は早朝から先輩スタッフと共に修復用の「ラテライト」という石材の採石場へと向かいました。
当初5時間を予定していた石材チェックの旅は,
悪路と迷子という二重苦に見舞われて10時間を超える特大旅行となりました。

無事に帰って来られて本当によかった。

 

24歳の幕開けに相応しい?大冒険の夜に,

仲間達がサプライズ誕生日パーティを開いてくれました。
何も知らされぬまま,向かったレストランで待っていたのは,
水上に浮かんだテーブルでのディナーと,1匹の子犬でした。

 

かくして我が家に突如として現れた100%クメール犬(つまり純・雑種)の

「ラテライト」君。
その日の大冒険と,赤茶色のボディにちなんだ,アメリカ人スタッフのロバートさんによる命名。でも,長いので普段は「ラティ」と呼ばれています。


カンボジアに来てからの私は,人生で初めての一人暮らし。
日本から同世代の先輩たちがよく訪れ,宿舎なので他のメンバーも住んでいる。
それでも,やっぱり一人で過ごす時間をもてあますこともありました。

そんな日々の中で,村でも町中でもふらふらしている犬を見るたびに,
「犬が一匹いればなぁ~。いいなぁ~。」とつぶやいていました。

そして,そのつぶやきを拾った先輩たちが,私に同居犬というプレゼントをくれたのです。


うちに来たときには,生後2ヶ月を迎えたばかりで,まだほよほよの子犬でした。
100%ピュアクメール犬にしては可愛い顔をしていて,
8匹兄弟の中では一番美形だったそうです。

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                  遊び疲れてぐったりの図

現在は,見る間にむくむくと大きくなり,体重は5㎏超え,

広大な事務所の庭を縦横無尽に走り回っています。
拳大のカエルが飛び出したり,カブトムシや鳥の巣・ココナッツの実が落ちてきたりするこの庭は,彼にとってはまさに巨大なおもちゃ箱。
さらに,大好きな庭師さんや警備員のおじさんが常にいる環境で,
一日中ぐったりするまで遊び回っています。

事務所では英語とクメール語と日本語が飛び交います。
いつかラティはバイウリンガルならぬ,バイリンガルへ成長する。
そして,ゆくゆくは修復現場の看板犬に...という密かな野望も。


そんなラティの最近の趣味は,サンダルを集めること。
家中の靴という靴を集めて,その上に寝そべってさらに靴を噛むというのが
至福のときのようです。

そしてもう一つ,
屋根の上とかベランダとか,高いところから下の世界を見回すこと。
最初の頃は危ない!と,ラティが高所へ上るたびに捕まえていましたが,
放っておいても落ちないということがわかった最近は自由にさせています。

ベランダの突端に座って世界を見回す凛々しい横顔は,その時だけ大人びて見えます。

どうして高いところが好きなのか?


その謎の答えはきっと,彼の出身地にあります。
彼が生まれたのは,コンポンプロックと呼ばれる村。
東南アジア最大の湖であるトンレサップ湖上にある,水上村落です。

トンレサップ湖の水位の変化に合わせて
10mを超える超高床の家屋を造り,雨期には水の上で暮らす村。

 

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                                            水に浮かぶ超高床家屋 

ラティがベランダから周りを見る時,彼には故郷の風景が見えているのでは...?


次回は,カンボジアの水上村落のひとつ、コンポンプロックについてご紹介します。

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