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 インターン生として活動させて頂いてます富山大学の奥です。

 東参道テラス西端南調査区では、テラスと回廊の建造順序を確認するため調査を進めています。調査区東端に設けたサブトレンチ内の断面が以下になります。
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サブトレンチ西側断面
 この断面の右側に見える褐色系の層がテラスの掘り込み地業、左側に見える黒色系の層が回廊の整地であると思われます。回廊の整地層にテラスの掘り込み地業層が切り込んでいますので、この断面からはテラスの方が新しいということを推測できます。
 これを平面的にも確認する必要がありますので、現在、調査区全体を少しずつ掘り下げています。しかし、写真の上半分では断面上端より約10㎝掘り下げているのですが、回廊の整地層が平面的にあらわれてはきません。代わりに、調査区の中央付近で北西から南東にのびるラテライトの列が検出されました。
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 わかりにくいかもしれませんが、写真左下から右上の方向へのびているのがそれになります。これは、整地にも掘り込み地業にも関係しないものであると思われます。もしかするとテラスと回廊の交点から沐浴池へと続く排水溝が存在し、その蓋石なのではないかという仮説も出てきました。しかし、このラテライトの列は1列のみであって、沐浴池の方まで続いているのかどうかは調査の手が及んでいませんのでわかりません。これからの調査に期待です。

 インターン生として活動させて頂いております富山大学の奥です。

 前回のブログで紹介しました積石の構造物に関して、少しずつ理解が深まってきました。
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[東参道テラス入口から撮影]
 写真中央の少し上、作業員の方が立っているところがその構造物になります。これは、写真右側から広がる敷石に続くものと思われます。おそらく外壁とそれに伴う舗道状のものではないかと考えています。そして、調査の結果、下の写真のようにこの2つは途切れていることがわかりました。
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[東から撮影]
 東参道テラス北側の同一遺構では、目視ではありますがこの2つがつながっていることを確認できますので、後世に何らかの理由でこの部分が取り除かれた可能性を考えることができます。ではその理由とは何か。謎は深まるばかりですね。
 実は、この辺りはフランス極東学院(EFEO)が80年ほど前に発掘調査を行っていたこともわかっており、その埋戻しの地層を確認することにも努めています。わずかではありますがこれ程前の調査記録が残っているということに本当に驚きました。

 そして、積石の構造物は外壁と舗道にわかれています。
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[西から撮影]
 
 写真の構造物左半分が外壁、右半分が舗道であると考えています。これらは写真手前で直角に曲がり右方向(南)に伸びると考えられるのですが、調査の結果、外壁は先ほどと同じようにその屈曲部が途切れていることがわかっています。
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[北西から撮影]
 舗道は一部取り除かれてはいるものの、構造物とのつながりを確認できます。
 テラス北側の同一遺構では途切れが見当たらないため、これが何を意味するのか調べないといけません。門を建てる際に取り除かれたということも一つの可能性として考えています。

 このように非常に複雑な構造となっていますが、次は断面図作成の後に土層確認用の畔を取り除き、全体像を確実に把握していきたいと思っています。
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 前回のブログで紹介しましたように、東参道テラス東端南の調査区では複雑な遺構の状態となっており、拡張を続けています。これに応じて毎日、平面図を作成するのに追われています。
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それと平行して、調査区の拡張も行っています。
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 調査区は写真左側の積石を取り巻くように拡張しています。東側(写真奥)と南側(写真右側)が拡張部になります。この部分は寺院の外壁、舗道、参道の東門が複雑に重複しています。また、これらの遺構は時代がそれぞれ異なっており、これを把握しなければなりません。考古学は難しいですね。

 別の地点では、沐浴池の池底を掘り進めていますが、この池は途中まで埋められたようです。その地層はこうした状況をよく示しています。
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 上の写真にみられるように、地層は土の色や質、含有物などで分けられます。土質や、含有物といったものは、実際に現場でよく土を観察し触ってみないとわからないものです。 発掘調査においては、このような土の性質の変化に注意しながら掘り下げを進めていきます。そして、各層から出土した遺物を調べることで、その層がいつ頃堆積したのかということを確認することができます。

 地層をみる、また分析するといった点では観察力を鋭くしなければいけません。また、現場では測量機器を使ったり、遺物を科学的分析にかけたりと考古学は様々な分野の技術・知識を用いており、非常に神経を使わなければなりません。世の中には、まだまだ知り尽くせていないことが沢山ありますね。
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 アンコール・トムの中心にあるバイヨン寺院の発掘現場では現在、東参道と沐浴池で発掘調査を行っています。調査に参加し、図面の作成を続けています。東参道テラス西端南に隣接する調査区では北側と東側の立面図作成、東端南に隣接する調査区では100分の1と20分の1それぞれの平面図作成を行っています。
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立面図作成

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 平面図の作成においては、上の写真のようにグリッドを設定し、それらを基準にして距離を測り、図面におとしていきます。この際、遺構の内容を正確に記録することが大事です。

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平面図(20分の1)
 
 東参道テラス東端南に隣接する調査区では、地層が4層確認できる箇所も現れています。後々、断面図も作成することになると思いますが、その際には土色や土質、他の調査区の断面との関係にも注意が必要になります。また、建築時の整地の層を確認することも大切です。自分が富山で発掘していたときは3世紀の墳丘墓を掘っていましたので、最終的に地山を確認することが重要であったのですが、ここは都市遺跡ということで整地を大規模に行っておりきわめて複雑です。発掘過程の違いを身をもって実感しています。このように遺跡の性格によって異なる発掘過程を経るといったことが考古学の難しいところであり、魅力を感じるところでもあります。

 はじめまして。この春に1ヶ月間インターン生として参加させて頂くことになりました富山大学2回生の奥と申します。自分は現在、バイヨンの発掘現場にて作業をさせてもらってます。そのため、これからはこの場をお借りして発掘現場の様子をお伝えしていきたいと思っています。どうぞ、よろしくお願いします。

 現在バイヨンには3つの発掘調査区があり、自分はそのうち、バイヨン東参道テラス東端南に隣接する調査区に主に関わらせてもらってます。これがその写真です。
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[東から撮影]
 各調査区は3m×3mのグリッドで区切られており、そのグリッド内を発掘していきます。ここは更に断面確認のための畦畔によって3つに区切られています。
 
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発掘(2月17日)
 ここで行われている発掘作業の中で、現在、自分は平面図作成を担当しています。コンベックスで距離を測って伝えていましたが、日本で発掘をしていたときとは異なり、英語で数値を伝えるため慣れない点もありました。でも、わからないことがあればちゃんと聞くようにして、早く慣れようと励んでいます。
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平面図作成(2月19日)
 そして、現在平行して進められているのが、テラス西端南に隣接する調査区の発掘調査です。
 
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[東から撮影]
 この調査区では現在、立面図の作成を行っています。
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立面図作成の様子
 立面図という図面の作成を今回初めて見ることとなり、非常に貴重な経験となってます。作業員の方々に教わりつつ、成長していきたいと思っています。
 
 さて、もうひとつ調査区があります。
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[南から撮影]
 東参道南側に存在していたと思われる沐浴池の池底を確認するために掘り進めている調査区ですが、時間が経つにつれ、水がしみ出てきますので、時折水を吸い出しながら、作業を進めています。
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 今回がインターン生活におけるブログ投稿の第1回目ですので、紹介ばかりになってしまいましたが、今度からはもっと詳しくお伝えできたらなと思っています。