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2014年4月中旬、カンボジアのお正月である『クメール正月』が開けた後、いよいよ本格的に本プロジェクトの第2フェーズが開始されました!

第2フェーズでは、観光客が最も集中する、バイヨン寺院正面となる東参道のナーガ彫像、シンハ彫像、欄干の修復を行うことになります。
この場所は、70年代、80年代の内乱の影響や、遺跡脇の巨木が数十年前に遺跡の上に倒れてきた際の影響を如実にうけており、
20世紀初頭にフランスが行った修復後の写真と見比べると、その様子は大きく様変わりしてしまっています。
eg_1.jpgのサムネール画像
同じく、JASAチームも外回廊南東隅塔の修復が完了し、この4月から本格的に東側外回廊中央の塔とその周辺の修復、整備作業を進めていますが、
(工事開始の様子はこちらから→https://www.facebook.com/NGO.JST/posts/695886947140121)
これと合わせてバイヨン寺院正面となる東参道の欄干や彫像を修復していくことで、バイヨン寺院正面の景観は大きく改善され、さらに荘厳な印象を取り戻すことができるでしょう。

さて、修復を始める前には実は様々な準備段階があるのですが、その一部をご紹介します。

(その1)修復方法や範囲、工期を決めるための綿密な調査
調査では専門家が石材一つ一つの状態や、設置状況を詳しく調べ、劣化の度合いや安全性を記録し、これらをもとに修復計画をたてていきます。
一般の現在の建設工事と違い、修復工事は、開始して解体してみないとわからない点も多々ありますが、それでもできるだけ正確に修復にかかる時間や人員、方法を見極めるためにとても重要なことです。

(その2)修復現場の整備
もう一つ、実はとても大事なことが現場つくり。
遺跡の周りはまだまだ石材が散乱していたり、土が堆積して地形ががたがただったり、鬱蒼と草木が茂っていたりと、とてもそのままでは修復工事を始められる状態ではありません。
また、一般の建設工事と大きく異なる点は、工事現場を完全に閉鎖できないこと!遺跡をおとずれる観光客と共存しなければなりません。。
修復現場の移動に合わせて、修復道具やジェネレーターなどの機会をしまう倉庫をつくり、クレーンなどの車両が通れるような道を整備する必要があります。
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こうした準備をへていよいよ修復工事のはじまりとなるのです。
第2フェーズもみなさんの応援よろしくお願いします!!

※本事業は日本国政府アンコール遺跡救済チーム(JASA)の技術協力のもと、日本ユネスコ協会連盟との共同事業としてすすめられています。

(麻)

2013年12月から仮組み工事が開始したバイヨン寺院南側外回廊、東半分の修復工事が本プロジェクトの第1フェーズの修了とともに、修復完了しました!
before1.jpgのサムネール画像
after1.jpgのサムネール画像
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修復の過程で、この場所に用いられていた欄干の部材を詳しく調査していくと、過去のフランスの修復の際にここでもかなり別の場所と入れ替わっておかれていたり、代用材が置かれていたことがわかりました。
そして仮組みの結果、ここでは修復前に欄干の部材が全部で61部材ありましたが、安全性の問題などからこのうち10部材は別の代用材や新砂岩材で新たに作成するなどして、置き換えることになりました。
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また、欄干が乗っている基段部分にも大きな隙間やゆがみが見られたため、こした場所の補修も並行して行います。











DSCN3685.JPGのサムネール画像のサムネール画像
カンボジアでは3月から4月にかけてが一年で最も気温があがる時期で、日中40度を超えることもざらにありますが、こうした厳しい暑さのなかでも一生懸命に遺跡と向き合いなら修復を続け、ようやく完了することができました。










本プロジェクトのメンバーと技術協力を受けている日本国政府アンコール遺跡救済チーム(JASA)のメンバーらが協力して蘇った欄干とともに最高の笑顔を見せてくれました。

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※本事業は日本国政府アンコール遺跡救済チーム(JASA)の技術協力のもと、日本ユネスコ協会連盟との共同事業としてすすめられています。
(麻)